イ・ミンギュ『「後回し」にしない技術』-自分なりの事前措置戦略は有効か!?

アマゾンのKindle Unlimitedに入っていたので、『「後回し」にしない技術』読了。
物事が続かないのが、悩みのタネだ。
三日坊主ならまだましで、1日だけとか、はては「明日はやる」と夢想するだけとか、それくらい、やらない。このブログしても、まぁ続かないったらありゃしない。
こういうたぐいの自己啓発本も何冊も読んできたが、いっとき心に響くが、このまなけ癖を解決するにはいまだ至らず。
なので、あまり期待せずに読んだのだが、心理学的な技術がてんこもりで、かなり読み応えのある一冊。
その中でも、興味を惹かれたのは、ビクトル・ユゴーの逸話。ユゴーは、『レ・ミゼラブル』『ノートルダム・ド・パリ』などの著者として有名だ。
なんでもユゴーは小説をかくたび、使用人に服を脱いで渡し、日が暮れてから持ってこさせたそうだ。
別の趣味も入ってそうな感もあるが、遊びたいという誘惑を断ち切り、小説を書くしかない状況に自分を追い込んだのは事実。
韓国の小説家、李外秀は、家に監獄をつくって、原稿を執筆するときは、その中に入って、妻に外側からカギをかけてもらって、自分を閉じ込めたという。
偉大な作家たちでさえそうまでしないと書けないのなら、一般人が物事が続かないのは仕方ない気もする。
これらのエピソードは、意志の力みたいな、不確実なものに頼ってはいけないということを教えてくれる。
自分ではなく、環境をコントロールすることによって自分をコントロールする方法を、心理学では、「事前措置戦略」というのだそうだ。
作家がホテルに缶詰めとかも、この類だろう。で、実行力の優れた人というのは、意志が強いというより、効果的な事前措置戦略を持っているらしい。
そういえば、以前、資格試験の勉強するのに、家でははかどらないので、コワーキングスペースを利用していた。
家には、テレビやマンガやベッドなどの様々に魅力的なものがあり、勉強とどっちを選ぶかと言えば、どう考えても勉強じゃないほうとなってしまう。
なので、適度に他人の目があって、料金がもったいないので元を取りたい、コワーキングスペースはなかなかよい手だった。だけど、今はコロナ禍なので、利用するのはためらわれる。
ブログを書くための「事前措置戦略」を自分なりに考えてみる。
会社から帰って夕食後がブログタイムとなるはずだが、夕食時にテレビを点けてしまうと、そのままだらだら見続けてしまうので、テレビは点けない。
パソコンはネットを見てしまうので、これも電源を切る。同じくスマホも別の部屋に置く。
机の上にマンガや本があればつい読んじゃうので、机の上には余計なものを置かない。
夕飯を食べると眠くなるので、食べないのがよい気もするが、夕飯抜きは到底無理なので、これは却下。監獄を作るのもお金が莫大にかかりそうなのでこれも却下するとして、現実的な路線はこんなところか。監獄に比べ強制力がだいぶ弱いような気もするが、仕方がない。
さて、果たしてブログが続くかどうか。結果はすぐにわかることだろう。